好きで描いてるはずのイラストだが、思ったように描けない状態が続く
ことで、ちょっとした心の重荷になることがある。
仕事中などに不意にそれを思い出して暗い気持ちになったりもする。
 
描けない、などといっぱしの絵描きみたく言っても、所詮は己の練磨が
足りない故の技術力不足だったり、精神状態不安によるところが大きい。
それが自分でも十二分に理解しているので、とりあえず筆(ペンタブ)
を掴んではみるものの、どうにも気乗りしない。
 
とりあえず基礎的な部分が弱いので、そこら辺を重点的にトレーニン
するべくラフやらデッサン、身体パーツの練習をやたら描いてみる。
だがとにかくすぐ飽きてしまう。そして焦燥感だけが強くなっていく。
 
肩の力が入りすぎているのかもしれない、と考えちょっと絵作業から
離れてみたりもする。日課だった時間が空白になり、非生産的な行為等
でその時間を潰す(拙作のイラストも只の趣味なので、他人からすれば
非生産的行為なのだが)。
だが、やはり焦燥感が消えることはない。
 
自分の製作物を評価してもらったり感想をもらったりするという行為は
自覚症状の少ない麻薬に近いのでは、と思うことがある。
その麻薬が切れかけると、焦燥感に包まれるのではないだろうか。
 
みっともない話だが、私はあらゆる誘惑にとても弱い。
思ったようにうまく描けないと分かりつつも筆を置けず、頭を抱えなが
らなんとかひねり出したものを、見栄えばかり気にしてちまちまと未練
がましく修正し、気のいい人や親切な人から評価や感想が頂けるのでは
ないかと自サイトへの掲載だけでは足りずに、馴染みの投稿サイトにま
でも投稿する。投稿し終わって、やっと何か少し肩の荷が降りたような
そんな気分になるのだ。

 
今日今更こんなことを書いたのは、現在描けない言い訳というわけでは
なく(まあいつも通りローペースではあるけれども)、つい先日若い方
から、描けないときはどうしているのかという相談めいた雑談を交わし
たからだったりする。
私は他人様の抜け出せない悩みに解がだせるほどの域には達してないし、
結局のところ、本人の悩みは本人が解決しなければ意味がないと思った
ので、アドバイスとかではなく、上記のように私もこんなものだ、という
話をした。

真意はともかく、その場では「参考になった」という言葉がもらえたの
で安堵した。